棒の両端のように

雨宮 昭夫

一本の棒には左右がある。
左だけ残そうと切ってみると、また右が現れる。

好きなものから嫌いなものへと左から順番に並べてみた。
好きな物だけ残そうと途中で分けると、やっぱり、右側が嫌いに思えてくる。

左と右、表と裏、好き嫌い、良し悪し、賛成反対・・・。
対立しているようでも、結局のところ両方あって一つということだろう。