途中

色摩 真了

陽の光に、ちょうど半分、朱に染まった楓の葉が揺れています。
綺麗に色づこうとしている、その途中の姿です。
私たち人間も、常に移り変わっている、いつだって途中の存在です。
もしかしたらゴールなんてないのかもしれません。
でも、完成された姿より、そこに到る過程こそが美しい、
そんな風に私は思うのです。