青の時代

亀井 妙禮

蒼く深い悲しみの湖に、沈みこんでしまいそうな魂の絵画群、
ピカソの「青の時代」。

ピカソには、
同じく画家を志しながらも自ら命を絶った親友がいた。
どれほど苦しんだのだろう、彼は。
そして、ピカソもまた、
その死によってどれほど苦しみ、悔やんだことだろう。

辛く苦しい時を受け止め、乗り越えたからこそ花開いたピカソの才能。 【海辺の母子像】
その源(みなもと)は、友への、
さらには、生きとし生ける全てのものへの大きな愛ではないだろうか。